REAL-TIME TISSUE ELASTOGRAPHY
脂肪肝の重症度測定(超音波エラストグラフィー)が出来ます
脂肪肝と肝がん
1990年代前半まではC型肝炎ウイルス感染が肝がんの原因の7割を占めていましたが、その後は治療の進歩に伴い比率が低下してきました。
しかし肥満人口の増加に伴い、非アルコール性脂肪肝となり、飲酒しない人でも脂肪肝をきっかけに炎症・線維化が起こり、肝炎から肝硬変、肝がんに進む方が増えています。
2019年には肝がんの原因の45%に達しており、肝がんの主要な原因となっています。
肝組織硬度の測定(超音波エラストグラフィー)の意義
今回当院で導入したエコー(ARIETTA 650)では肝組織硬度の測定(超音波エラストグラフィー)が出来ます。
肝臓は硬くなればなるほど、がんが出来やすくなります。
すなわち肝臓の硬さを知ることによって肝臓の現在の働きや肝がんのリスクを知ることができます。
肝脂肪化の程度を定量評価するATT計測も可能です。
食事・運動療法を頑張っていただき、肝硬度・脂肪化の効果を見るのも良いと思います。
脂肪肝と肝がん、他の病気
脂肪肝に加え、肥満、脂質異常症(高LDL、高TG、低HDL血症)、高血圧症、耐糖能異常/糖尿病といった代謝異常を持つ数が増えれば増えるほど、肝がんのリスクが高まります。
一旦肝がんが出来ると治療しても硬くなった肝臓の別の部分から再発します。
また糖尿病や脂質異常症を有する脂肪肝の方は狭心症・心筋梗塞が生じたり、がんのリスク(大腸がん・胆のうがん・腎がんなど)が上昇するとの報告もあります。
甘いものでなるけど甘く見ないで脂肪肝
また健診で脂肪肝と言われちゃったよー、あっはっはーと笑ってばかりもいられません。
今からでも決して遅くはありません。
健診などで脂肪肝と言われた方は肝臓が硬くならないうちに、エラストグラフィー。
食事を6時間以上抜いてきていただいたらエコー検査させていただきます。
健診採血結果などございましたら、拝見させていただけましたら嬉しいです。
肝硬度検査を行った場合、普通のエコー検査料金とは別に約600円、費用がかかります。